桐花賞を分析する

 12月31日の水沢競馬は恒例のグランプリデー。農林水産大臣賞典、社台スタリオンステーション協賛、第39回桐花賞(ハーツクライ賞)です。ファン投票選出による10頭に、専門紙記者推薦の2頭が加わりフルゲート12頭立てで行われます。

 今年も古馬戦線は軸馬不在。近年言い続けていることでありますが、ことしはさらにその傾向が顕著。ファン投票トップは北上川大賞典を勝ったモズですが、モズはこれがJRAからの転入初戦で獲得票数は549票。昨年はトーホクキングが1025、ロッソコルサが947、カミノヌヴォーが910票を集めていました。投票総数自体が昨年7706、今年は7518票とさほど変わっていないことを考えると、いかに票が分散したかということが分かります。


 その投票状況の通り今年の桐花賞は実に難解。シーズン途中、それも秋以降に転入してきた馬が5頭もおり、うち1頭は転入初戦です。一年の総決算グランプリというイメージは捨て、「12月に行われる2000mの単なる重賞」と考えた方が良さそうです。


モズ
 北上川大賞典を見事逃げ切って、一気に重賞連勝を狙うのがモズ(高橋騎手)。捕まりそうになりながら捕まらない、まさに「長距離の逃げ馬」。2500、2000mと長距離重賞の続くこのタイミングで転入したのが正解なのでしょう。ただ、攻め馬の難しさは相変わらずで水沢競馬場の内コースを周回する程度。佐藤祐司調教師は「前回は半信半疑だったのでホッとしているし、その分今回は気が楽。今度はなにかが鈴をつけにくるだろうからな」と展開面は仕方がないという表情。高橋悠里騎手は「前回は乗ったときに(攻め馬の時と)気合いが違いました。またウイニングランをしたいですね」と。熊谷淳也厩務員は「時計などは出せないが、それでも前走時より攻め馬は回っている。実戦型なんだろうね」と。気になる馬体重は「前走後10キロくらい減ったが、すぐに戻った」とのことで、この部分の調整が一番気になるところです。


ローレルカンタータ
 北上川大賞典でモズを捕らえきれず2着のローレルカンタータ(阿部憲治厩務員、実戦は村上騎手)。「そううまくはいかなかったな」と前走を振り返っていましたが、元々が少し距離が長いのでは…というような話も同時にしていました。今年多くの話題になる転入馬がやってきましたが、2勝2着2回と崩れることなく走り続けているのはこの馬だけ。モズとは対照的にびっしりと追い切って、態勢はこちらの方が上と思えます。


ランドオウジ
 白嶺賞からのステップでここに名乗りを上げたのはランドオウジ(田嶋厩務員、実戦は坂口騎手)。「よく選んでもらえた。ずっと補欠ばかりだったから」と田嶋厩務員が喜んでいたのは、秋の重賞路線善戦続きながら、出走は賞金の関係上ほとんどが補欠からの滑り込みだったから。とはいえ、水沢転入当時は2011年9月のJRA札幌以来で1年9ヶ月ぶり。千葉幸喜調教師とも勝ち負けどうこう以前に「まずは無事に」、こちらからはレース後に「無事だったか?」の繰り返しだったことを考えれば見事な復調で、同時にその頃から陣営が期待をしていたことも見てきています。これまでのキャリアはほとんどが1600から1700mあたりですが、初の2000mでどのようなレースになるでしょうか。


スーブルソー
 秋以降見事に復調なってきたのはスーブルソー(小野寺純一厩務員、実戦は高松騎手)。4月の転入初戦快勝時にはかなり話題になりましたが、その後重賞ではあすなろ賞4着、岩鷲賞5着まで。右回りの動きが断然良いようで、復調なった水沢戦で2、1着。ここを目標に調子も上がってきたようです。JRAの新馬戦から2000m(芝)を使っていましたし、ダート1800m4勝という数字もここではプラスになるでしょう。


ボンバルディエーレ
 全くナゾの存在なのがボンバルディエーレ(関本浩司調教師、実戦は小林騎手)ですが、ファン投票で305票を獲得し、見事7位。ただ、12月前半から、気合いが乗りすぎているのでは…と思えるほど迫力満点の攻め馬を見せています。JRA平地実績はほとんどがダートの1600から1800m、また東京ダート1600mの新馬戦を勝っていますが、このレースにはランドオウジも出走(3着)していました。転入初戦がA級平場戦というなら、文句なしに本命対抗というレベルですが、いきなり桐花賞ではこれ以上何ともコメントのしようがありません。


コウギョウデジタル
 3歳からはひまわり賞、不来方賞と変則二冠の牝馬コウギョウデジタル(陶騎手)が挑戦。ビューチフル・ドリーマーカップやダービーグランプリでは通用しませんでしたが、強い相手と戦ってきたことは大きな財産と思えます。菅原義行厩務員は「勝ち負けにならないか」となかなか強気。「動きたいところでコーナーがあるのが良くないのか?」と小回り水沢コースへの適性を気にしていましたが、時計の速い馬場はおそらく好都合。モズを追いかける位置取りが予想されるだけに、展開のカギを握りそうです。


ヴェリイブライト
 3歳牡馬代表はヴェリイブライト(千葉幸喜調教師、実戦は南郷騎手)。ダービーグランプリ、北上川大賞典がちょっと物足らずトーンダウンですが、追い切りは2歳三冠を狙うライズラインと超抜時計の併せ馬。過去3年の桐花賞が、ロックハンドスター、カミノヌヴォー、ロッソコルサと3歳馬が連続して優勝。今年の3歳勢には若干辛めの評価になりましたが、そのデータからは通用の可能性を考えたいところです。



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  1. 2013/12/30(月) 15:50:00|
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