訃報 小野寺三男調教師
11月15日、水沢競馬場所属の小野寺三男調教師がお亡くなりになりました。
筆者にとって印象的だったのは上山でこまくさ賞を勝って水沢へ移籍し、ビューチフル・ドリーマーカップを勝つなど牝馬路線で長く活躍したカネサイジョオー。今年デビューの2歳馬からもビギナーズカップの勝ち馬ベルデンアインという活躍馬を出しました。
しかし、なにより筆者にとって記憶に残るのは「取材者泣かせ」という一面でありました。新聞作成用のコメントを求めても、ほとんどの場合一言ももらえず、「馬主さんに迷惑のかからないよう、適当に書いておけ」と追い払われるばかりでした。
「適当に書け」といっても、「1800メートルだからな・・・」とか、「この間は480キロもあったな」とか、なにか一言でも二言でももらえれば、そこへ肉付けしてコメントは成立するのですが、全くなにも語ってもらえないのですからどうにも工夫のしようがありません。メインレースに小野寺三男厩舎から出走馬がある時は、厩務員さんや菊地騎手の助けをもらい、頭を悩ませながらなんとかかんとか記事をまとめておりました。
だからといってノーマークで着外にただ終わるわけではなく、時折上位争いに来たり、タイトルを獲ったりされるので、やはり「適当に」記事を書くわけにはいかず、ますます頭を悩ませることになっていきました。
あるとき、そんな調子で小野寺三男厩舎の馬が特別レースを勝ったので、「クソー」と思いながら挨拶に行くと、この時ばかりは例の顔をしわくちゃにして
「ニヤリ」と嬉しそうな表情を見せられる。
こちらは「ヤラレタ」と脱帽させられる。
そういう方でした。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
筆者にとって印象的だったのは上山でこまくさ賞を勝って水沢へ移籍し、ビューチフル・ドリーマーカップを勝つなど牝馬路線で長く活躍したカネサイジョオー。今年デビューの2歳馬からもビギナーズカップの勝ち馬ベルデンアインという活躍馬を出しました。
しかし、なにより筆者にとって記憶に残るのは「取材者泣かせ」という一面でありました。新聞作成用のコメントを求めても、ほとんどの場合一言ももらえず、「馬主さんに迷惑のかからないよう、適当に書いておけ」と追い払われるばかりでした。
「適当に書け」といっても、「1800メートルだからな・・・」とか、「この間は480キロもあったな」とか、なにか一言でも二言でももらえれば、そこへ肉付けしてコメントは成立するのですが、全くなにも語ってもらえないのですからどうにも工夫のしようがありません。メインレースに小野寺三男厩舎から出走馬がある時は、厩務員さんや菊地騎手の助けをもらい、頭を悩ませながらなんとかかんとか記事をまとめておりました。
だからといってノーマークで着外にただ終わるわけではなく、時折上位争いに来たり、タイトルを獲ったりされるので、やはり「適当に」記事を書くわけにはいかず、ますます頭を悩ませることになっていきました。
あるとき、そんな調子で小野寺三男厩舎の馬が特別レースを勝ったので、「クソー」と思いながら挨拶に行くと、この時ばかりは例の顔をしわくちゃにして
「ニヤリ」と嬉しそうな表情を見せられる。
こちらは「ヤラレタ」と脱帽させられる。
そういう方でした。
謹んでご冥福をお祈り申し上げます。