芝2400mに3歳馬が挑む、サファイア賞
JRA東京競馬場で東京優駿競走が行われる6月1日、岩手の盛岡競馬場では同じ芝の2400mコースを用いて3歳馬の重賞、第8回サファイア賞が行われます。9頭立てとなりましたが、全馬が初コースであることも含め、波乱要素満載の一戦となりました。

軸になるのは芝5戦4勝のターントゥタイド(村上騎手)でしょう。2週前のはまなす賞は直線外を鋭く伸びて、僅差ながら芝巧者健在を示す形になりました。同レース2着のリュウノテイオーがレース後故障判明、3着インフラレッドレイは回避、4着ジャイアントスターは翌日のダイヤモンドカップ回りでたいへん有利な組み合わせになった印象ですが、「ローテーションが良くない」と村上実調教師。ここを使えば、おそらく次の水沢戦を回避してオパールカップやひまわり賞が行われる夏の盛岡開催までレース間隔をとらなければならないでしょう。それでなくても細くなりやすい同馬ですが、中1週で2400mを走るのはちょっとタフ。攻め馬もそれを考慮して速い時計を出さない乗り込み中心の調整になっており、ここ2戦と比べると臨戦過程が気になります。ベストはマイル前後までの距離で瞬発力勝負と思えるだけに、2400mをどう乗り越えるかは興味深いところです。

コスモリリパット(懸田厩務員)は、先週の落馬事故で主戦の小林俊彦騎手(小林義明調教師によれば胸椎、鼻骨骨折で復帰時期も未定とのこと)を欠き、関本淳騎手の騎乗。1番人気に期待されたはまなす賞は伸びを欠いて5着止まりで「芝コースに入って、ん?という感じ。芝は合うというよりこなす程度」という小林騎手のコメントでした。ただ、距離延長には対応できそうな雰囲気であり、反撃の可能性を残しています。JRAのGI路線ではディープインパクト産駒が猛威を振るっていますが、こちらでは芝2400mをブラックタイド(ターントゥタイド)とオンファイア(コスモリリパット)の子が争うという面白い構図になっています。

筆者がちょっと楽しみにしているのはドラゴンチャンプ(飯田調教師補佐、実戦は高橋騎手)でこちらはゼンノドラゴン産駒。前開催はまなす賞は賞金順位13番目で除外対象。酒井調教師がしきりに「欠場馬はいないか?」と気にしていましたが、最後まで出走が叶いませんでした。ただ、期待しているだけあって調子は良さそうであり、自己条件のダート戦に回っても7番人気3着と健闘しました。全成績が(0−0−4−12)と全く地味ですが、16走中12回までは3、4、5着。芝では(0−0−2−1)ですが、昨年11月2日のフューチャーステップ(盛岡芝1600m)ではリュウノテイオー、ターントゥタイドの1着同着から0.4秒差3着です。芝2400mという一年にそう何度もない特殊な条件だけに、高配当の立役者となるのはこういうタイプかもしれません。
人気にもなりそうですが、JRAから転入後ダートを3連勝のムーンドロップ(菅原俊吏騎手)。スタートにかなり難を抱えているようですが、出遅れて最後方から大外ぶん回しで他をねじ伏せる勝ちっ振りが逆に大物感を醸し出します。「芝を試してみたいという気持ちで挑戦するが、同時に長い距離も経験できるのは大きい」と伊藤調教師。東京芝1600mの未勝利戦でやはり出遅れから0.7秒差7着(15頭立て)まで追い込んだという数字を残しています。
それにしても岩手ダービー・ダイヤモンドカップを行う前日に、同じ3歳オープンの競走を持ってくるのはいかがなものでしょうか。かつて2009年にも同じこと(当時はダービー前日にはまなす賞)を書いていますが、その後2011年にこの日程は一旦解消されながら、また今年は2日連続3歳オープンという日程に戻ってしまいました。今年のサファイア賞は1着馬に8月3日の古馬重賞せきれい賞(盛岡芝2400m)への優先出走権が付与されるようになり、このスケジュールが計画されたと考えられます。しかし、ダービーウイークであり全国発売の行われる岩手ダービー・ダイヤモンドカップは岩手3歳のベストメンバーを編成して、全国のファンに見ていただくべきと筆者は考えます。
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軸になるのは芝5戦4勝のターントゥタイド(村上騎手)でしょう。2週前のはまなす賞は直線外を鋭く伸びて、僅差ながら芝巧者健在を示す形になりました。同レース2着のリュウノテイオーがレース後故障判明、3着インフラレッドレイは回避、4着ジャイアントスターは翌日のダイヤモンドカップ回りでたいへん有利な組み合わせになった印象ですが、「ローテーションが良くない」と村上実調教師。ここを使えば、おそらく次の水沢戦を回避してオパールカップやひまわり賞が行われる夏の盛岡開催までレース間隔をとらなければならないでしょう。それでなくても細くなりやすい同馬ですが、中1週で2400mを走るのはちょっとタフ。攻め馬もそれを考慮して速い時計を出さない乗り込み中心の調整になっており、ここ2戦と比べると臨戦過程が気になります。ベストはマイル前後までの距離で瞬発力勝負と思えるだけに、2400mをどう乗り越えるかは興味深いところです。

コスモリリパット(懸田厩務員)は、先週の落馬事故で主戦の小林俊彦騎手(小林義明調教師によれば胸椎、鼻骨骨折で復帰時期も未定とのこと)を欠き、関本淳騎手の騎乗。1番人気に期待されたはまなす賞は伸びを欠いて5着止まりで「芝コースに入って、ん?という感じ。芝は合うというよりこなす程度」という小林騎手のコメントでした。ただ、距離延長には対応できそうな雰囲気であり、反撃の可能性を残しています。JRAのGI路線ではディープインパクト産駒が猛威を振るっていますが、こちらでは芝2400mをブラックタイド(ターントゥタイド)とオンファイア(コスモリリパット)の子が争うという面白い構図になっています。

筆者がちょっと楽しみにしているのはドラゴンチャンプ(飯田調教師補佐、実戦は高橋騎手)でこちらはゼンノドラゴン産駒。前開催はまなす賞は賞金順位13番目で除外対象。酒井調教師がしきりに「欠場馬はいないか?」と気にしていましたが、最後まで出走が叶いませんでした。ただ、期待しているだけあって調子は良さそうであり、自己条件のダート戦に回っても7番人気3着と健闘しました。全成績が(0−0−4−12)と全く地味ですが、16走中12回までは3、4、5着。芝では(0−0−2−1)ですが、昨年11月2日のフューチャーステップ(盛岡芝1600m)ではリュウノテイオー、ターントゥタイドの1着同着から0.4秒差3着です。芝2400mという一年にそう何度もない特殊な条件だけに、高配当の立役者となるのはこういうタイプかもしれません。
人気にもなりそうですが、JRAから転入後ダートを3連勝のムーンドロップ(菅原俊吏騎手)。スタートにかなり難を抱えているようですが、出遅れて最後方から大外ぶん回しで他をねじ伏せる勝ちっ振りが逆に大物感を醸し出します。「芝を試してみたいという気持ちで挑戦するが、同時に長い距離も経験できるのは大きい」と伊藤調教師。東京芝1600mの未勝利戦でやはり出遅れから0.7秒差7着(15頭立て)まで追い込んだという数字を残しています。
それにしても岩手ダービー・ダイヤモンドカップを行う前日に、同じ3歳オープンの競走を持ってくるのはいかがなものでしょうか。かつて2009年にも同じこと(当時はダービー前日にはまなす賞)を書いていますが、その後2011年にこの日程は一旦解消されながら、また今年は2日連続3歳オープンという日程に戻ってしまいました。今年のサファイア賞は1着馬に8月3日の古馬重賞せきれい賞(盛岡芝2400m)への優先出走権が付与されるようになり、このスケジュールが計画されたと考えられます。しかし、ダービーウイークであり全国発売の行われる岩手ダービー・ダイヤモンドカップは岩手3歳のベストメンバーを編成して、全国のファンに見ていただくべきと筆者は考えます。
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