グランダムジャパン2012、留守杯日高賞の展望
4月30日の水沢競馬メインレースは、GRANDAME・JAPAN2012、HITスタリオンシリーズ、JBC協会協賛、第12回留守杯日高賞(タニノギムレット賞)。3歳牝馬による地方全国交流競走で、遠征馬6頭を迎えて行われます。
GRANDAME・JAPANシリーズとなったここ2年はエレーヌ(笠松)、アンダースポット(金沢)と2年連続して遠征馬が優勝。今年も遠征馬との力比較が最大の焦点となります。岩手勢の代表格であるサブリナラッシュも、あやめ賞を圧勝したとはいえ、転入2戦目でまだ力を計りかねている段階であり、面白い組み合わせとなりました。
前哨戦となった4月9日のあやめ賞は、転入初戦のサブリナラッシュが6馬身差の逃げ切り圧勝でした。

前走あやめ賞時で馬体重415キロ、園田から移籍したばかりで十分仕上がっており、好スタートからスピード一気に決着を決めてしまいました。今回もあまり速い時計は出さないということでしたが、それでも直前の気配はさらに走る気を感じさせるもので、大きめの時計でしたがサッと3ハロン流されました。今回は絶好の1番枠が当たり、前走同様にスピードで勝負に出るでしょう。佐藤厩務員は「南関東の馬が強そうだ」といいながらも、板垣調教師ともども、あまり相手関係を気にしているようには見えませんでした。3年振りに地元勢へタイトル奪回の期待がかかります。

今年はあやめ賞が1400mに距離短縮されていたことが気になりますが、転入直前の園田で1700mを逃げ切り勝ち。逃げ一手ではないようですが、枠順やスピード、メンバー構成を考慮するとこの馬を中心にレースが展開することは間違いありません。
あやめ賞の5馬身を考えると、例え1600mに距離が延びたとしても岩手所属馬での逆転は至難のワザと映ります。もちろん岩手勢での上位独占ならそれはそれで嬉しいことですが、ここ2年の結果からそこまでは考えづらく、「サブリナラッシュVs.遠征勢」という構図が出来上がると考えてよいでしょう。
遠征馬の力比較は難解ですが、まずはハイレベル南関東勢を評価。ラブミーアゴーは昨年のホッカイドウ競馬開幕日のスーパーフレッシュチャレンジ競走でデビューし、ウィナーズマックス(現JRA)の2着。そこから4戦連続2着のあと、牝馬限定戦で1勝。認定競走は勝てませんでしたが、その後大井へ移籍して3戦目に2勝目をあげています。前走のJRA交流フォーチュネイトアネモネ特別は大井の1200mで致命的と思える大きな出遅れを喫しながら、直線だけで大外を一気に4着まで追い込んでいます。水沢のペースであれば、仮にまた出遅れがあっても挽回は楽なはずで、差し切りのシーンが想定できます。
ミスシナノは川崎デビューで2歳時に2勝。前走は重賞クラウンカップに挑戦して11着でしたが、その前に連続2着しています。しっかりと追い切っての遠征で、輸送を考慮して2日前に出発したとのこと。ただし、これまで川崎、浦和、船橋のみでの出走であり、右回りコースが初めてという点には注意したいところです。
もう一頭の大井、ローエンプリンセスは17戦1勝と成績的には少し見劣りますが、水沢出身の千田洋騎手(菅原辰徳騎手と同期)の岩手初登場であり、やはり注目の存在です。
東海地区は遠征常連の笠松3頭が登場。タッチデュールは北海道デビューで9戦2勝、2勝目が認定競走でその後笠松移籍。ジュニアクラウン、プリンセス特別と重賞2勝。昨年のグランダムジャパン2歳シーズンで3位に入っています。今年は未勝利ですが園田、福山、佐賀と交流重賞路線を歩んでのもの。この間、園田所属のサブリナラッシュとは3戦走って3回とも先着しています。
セントウイナーも奇しくも北海道9戦2勝、笠松移籍後の数字はタッチデュールほどではないですが、前走佐賀のル・プランタン賞は吉井騎手騎乗で出遅れながら見せ場を作る5着で、タッチデュール(4着)とは僅差でした。スーパーマリンは佐賀デビューから笠松へ移籍していますが、これは一連の数字が少し落ちるようです。
笠松3頭はいずれもハードなローテーションで来ていますが、これで一昨年などは笠松勢4頭で上位独占したりしますから、やはり豊富な遠征経験というのは無形の力になる場合もあります。そしてこの3頭はいずれも3着以内に入れば、今年のグランダムジャパン3歳シーズンの入賞資格を得ることにもなり、そういう思惑も十分考慮が必要でしょう。
岩手=南関東=東海と3地区対抗戦ですが、強弱を判断する決定的な要素はなく、どこからでも狙えます。満開の桜並木をバックに行われる岩手の桜花賞、留守杯日高賞にご期待ください。
ケイシュウNEWS オンラインショップ
「水沢深田のとってなんぼ」も読んでください
←ぜひクリックで一票をお願いします
拍手も1クリックお願いします↓
GRANDAME・JAPANシリーズとなったここ2年はエレーヌ(笠松)、アンダースポット(金沢)と2年連続して遠征馬が優勝。今年も遠征馬との力比較が最大の焦点となります。岩手勢の代表格であるサブリナラッシュも、あやめ賞を圧勝したとはいえ、転入2戦目でまだ力を計りかねている段階であり、面白い組み合わせとなりました。
前哨戦となった4月9日のあやめ賞は、転入初戦のサブリナラッシュが6馬身差の逃げ切り圧勝でした。

前走あやめ賞時で馬体重415キロ、園田から移籍したばかりで十分仕上がっており、好スタートからスピード一気に決着を決めてしまいました。今回もあまり速い時計は出さないということでしたが、それでも直前の気配はさらに走る気を感じさせるもので、大きめの時計でしたがサッと3ハロン流されました。今回は絶好の1番枠が当たり、前走同様にスピードで勝負に出るでしょう。佐藤厩務員は「南関東の馬が強そうだ」といいながらも、板垣調教師ともども、あまり相手関係を気にしているようには見えませんでした。3年振りに地元勢へタイトル奪回の期待がかかります。

今年はあやめ賞が1400mに距離短縮されていたことが気になりますが、転入直前の園田で1700mを逃げ切り勝ち。逃げ一手ではないようですが、枠順やスピード、メンバー構成を考慮するとこの馬を中心にレースが展開することは間違いありません。
あやめ賞の5馬身を考えると、例え1600mに距離が延びたとしても岩手所属馬での逆転は至難のワザと映ります。もちろん岩手勢での上位独占ならそれはそれで嬉しいことですが、ここ2年の結果からそこまでは考えづらく、「サブリナラッシュVs.遠征勢」という構図が出来上がると考えてよいでしょう。
遠征馬の力比較は難解ですが、まずはハイレベル南関東勢を評価。ラブミーアゴーは昨年のホッカイドウ競馬開幕日のスーパーフレッシュチャレンジ競走でデビューし、ウィナーズマックス(現JRA)の2着。そこから4戦連続2着のあと、牝馬限定戦で1勝。認定競走は勝てませんでしたが、その後大井へ移籍して3戦目に2勝目をあげています。前走のJRA交流フォーチュネイトアネモネ特別は大井の1200mで致命的と思える大きな出遅れを喫しながら、直線だけで大外を一気に4着まで追い込んでいます。水沢のペースであれば、仮にまた出遅れがあっても挽回は楽なはずで、差し切りのシーンが想定できます。
ミスシナノは川崎デビューで2歳時に2勝。前走は重賞クラウンカップに挑戦して11着でしたが、その前に連続2着しています。しっかりと追い切っての遠征で、輸送を考慮して2日前に出発したとのこと。ただし、これまで川崎、浦和、船橋のみでの出走であり、右回りコースが初めてという点には注意したいところです。
もう一頭の大井、ローエンプリンセスは17戦1勝と成績的には少し見劣りますが、水沢出身の千田洋騎手(菅原辰徳騎手と同期)の岩手初登場であり、やはり注目の存在です。
東海地区は遠征常連の笠松3頭が登場。タッチデュールは北海道デビューで9戦2勝、2勝目が認定競走でその後笠松移籍。ジュニアクラウン、プリンセス特別と重賞2勝。昨年のグランダムジャパン2歳シーズンで3位に入っています。今年は未勝利ですが園田、福山、佐賀と交流重賞路線を歩んでのもの。この間、園田所属のサブリナラッシュとは3戦走って3回とも先着しています。
セントウイナーも奇しくも北海道9戦2勝、笠松移籍後の数字はタッチデュールほどではないですが、前走佐賀のル・プランタン賞は吉井騎手騎乗で出遅れながら見せ場を作る5着で、タッチデュール(4着)とは僅差でした。スーパーマリンは佐賀デビューから笠松へ移籍していますが、これは一連の数字が少し落ちるようです。
笠松3頭はいずれもハードなローテーションで来ていますが、これで一昨年などは笠松勢4頭で上位独占したりしますから、やはり豊富な遠征経験というのは無形の力になる場合もあります。そしてこの3頭はいずれも3着以内に入れば、今年のグランダムジャパン3歳シーズンの入賞資格を得ることにもなり、そういう思惑も十分考慮が必要でしょう。
岩手=南関東=東海と3地区対抗戦ですが、強弱を判断する決定的な要素はなく、どこからでも狙えます。満開の桜並木をバックに行われる岩手の桜花賞、留守杯日高賞にご期待ください。
ケイシュウNEWS オンラインショップ
「水沢深田のとってなんぼ」も読んでください

拍手も1クリックお願いします↓